【26日目】 Lecture Series on ASEAN②Islamophobiaとは
こんにちは。
昨日今日とヘイズ(靄)がひどいマレーシアです。
ヘイズはインドネシアの焼畑などの煙で、ヘイズが多い日は1日じゅう街に靄がかかってます。
それだけならいいのですが、煙なので喉や目にも刺激が強く、外をであるのが辛いです。
今日は金曜日でLecture Series on ASEANの講義がありました。
この講義についての詳細はこちら。
【14日目】Lecture Series on ASEAN①東南アジアのDiversity
今日はイギリスのリバプール大学からIslamophobicのエキスパートである方が講義にきてくれました。
テーマはWhat do European think about Islam and Musulim?です
Islamophobia(イスラモフォビア)とは日本ではイスラム恐怖症と訳されており、イスラムやムスリムに対して極度の恐怖心をいだき
最近ではイスラムへの嫌悪感を抱くことを指すこともあるそうです。
今回講義に来たDr.MoosaviはIslamophobiaの専門家であり、今回の講義ではイギリス国内のTwitterで流れている
Islamophobicな(反イスラムな)言動の分析を紹介してくれたのですが、その内容はとても口には出せないように差別的な言動であり、
イギリス(キリスト教社会)ではここまで嫌イスラムのムードが漂っていたのかと、驚かされました。
正直日本人の私はIslamophobicという単語さえ知らなかったし、日本では多少イスラム国のなまえを聞いたらテロとかを思い出すものの
イスラムに対してそこまで差別的な言動などは聞いたことがありません。
もちろん情報が偏ってあり、イスラムへの理解がまだまだ足りないのは事実ですが。
Dr.Moosaviはそれらの反イスラムの言動を行う人々を3パターンに分けました。
→“All Muslim is ☓☓☓.” など
②イスラムへの偏見やプロパガンダを促進する人
→"Islamic country will take over UK."
③イスラムの国や人々に対しての攻撃を呼びかける人
→"UK have to kick off the Islam"
の3パターンです。
Dr.Moosaviはこれらの社会的な悪影響を懸念していました。
Twitterという公共の場でこのような差別的な言動が流されることは、もともとイスラムに対して嫌悪感を抱いていない人に対して大きな悪影響があると言います。
それらを防ぐためにこのような言動をなくしていかなければならない、とDr.Moosaviは3つのアプローチを紹介していました。
①Censorship 国家による検閲
②Prosecution 攻撃を呼びかける人などを告発
③Jamming 攻撃を呼びかける人々に対して、メッセージを送る。
Dr.Moosaviは③のJammingが非常に重要であると述べていました。
差別的な言動をする人々に対して、ときには厳しく、時にはユーモラスに差別的な言動をやめるように呼びかけていくことが重要であり
また、事実に基づく正しい情報を伝えていくことが重要な解決策であるとのことでした。
私もそれには非常に共感しましたが、根本的な解決には、マスコミの情報伝達をはじめ、あらゆるイスラムに対する偏見を根本的に教育して治していくしかないのではないかと思います。
気になるのはネットで様々な情報が手に入れられるようになったにもかかわらず
なぜそのような差別的発言が増えてきたのか?
なにがそうさせたのか?
ということが気になります。
日本でも嫌韓ムードなどがネットを通じて広がりつつあり、少し根本は違うとはいえ、Islamophobicと似ている発言がネットでは見受けられます。
グローバリズムが広がる中で、それに逆らうようにそのような思想、動きがでてきた背景は何なのか、
ものすごい考えさせられる講義でした。
もう少し考えてみたいと思います。