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Time Is More Than Money

旅・書評・仕事

【総括】中東から見た世界

中東湾岸諸国を旅してから、まもなく1周間。

総括というものをしてなかったので、中東湾岸諸国を歩いた感想を書いていきたい。

 

今回周った国は、UAE,カタール,バーレーン,オマーンの4カ国。

中東アラブ諸国の中でも比較的安全と言われている地域だ。実際私も歩いては見たが、危険と感じることはほとんどなかった。

しかし、イスラム諸国なだけあって、夜にはなると男性しか歩いていないので、女性は一人では怖いだろう。

 

・日本との距離

ここ2ヶ月、マレーシアに滞在している私にとって、中東で一番強く感じたのは「日本との距離の遠さ」だ。

それは物理的な距離でもあり、文化的な距離でもある。

マレーシアで「日本から来た」といってもそんなに驚かれることはない。

また日本に対してある程度具体的なイメージを持ってくれているので、非常に好意的で、話が通じやすい。

 

しかし、中東で「日本から来た」というと、「なんでまたそんな遠いところから」というような驚き方をされる。

やはり中東諸国にとっては日本は遠い遠い島国であることを痛感させられた。

また文化的にも日本に具体的なイメージを持ってくれている人は少数で、イメージといえば「ヤクザ」や「コンピュータ」など、一昔前の日本へのイメージ、今ではステレオタイプに近いものが多い。

マレーシアだと日本のソフトパワー的な部分、漫画やアニメなどが十分浸透しているのとは対照的である。

 

中東にある日本のものといえばトヨタや日産を始めとする圧倒的な量の日本車と、カメラとブラウン管のテレビくらいであり、

これらのものはマレーシアではすでにカメラ以外韓国・中国系の企業のものに移り変わろうとしている。

5年も10年もすると中東の車も起亜や現代になり、テレビもSAMUSUNGの薄型テレビに移り変わっていくのだろう。

 

それに対してこれからの日本は、マレーシアで現在浸透しつつあるような日本のソフトパワー的な部分、

和食、アニメ・マンガなどのコンテンツ、日本流のおもてなしや日本の古い文化などを中東で浸透させていく余地があるのではないかと思う。

中東では多くの国が日本に好意を抱いていてくれたが、本当に日本が好きで、日本に行きたいと思ってもらえるような

日本のファンを中東に作ることが、これからとても重要になってくるのではないだろうか。

 

そのためには日本人自ら、アラブ、イスラムの国々を理解していかなければならない。

 

・中東から見た世界

実際日本で新聞で書かれるような過激なイスラム原理主義者というのがイスラムの中では少数であることは知っている人も多いだろう。

実際渡しがあったアラブ人たちは非常に親切で、だれでも迎え入れて、困っている人がいたら助けるという強い共同体意識に基づいた道徳を感じた。

イスラムは本来平和な宗教であることを肌で感じられた旅行でもあった。

 

それを知るためにはやはり日本に入る中東情報は少し偏りがちだ。

UAEで読まれているGULF TIMESを読んでいると、UAEのローカルな情報だけではなく、中東から見た世界、日本から見える世界とはまた違う世界が見えてくる。

日本では断片的な情報しか得ることのできないシリアやパレスチナに関する情報がよりリアルで身近な情報として伝えれていた。

 

これは現地に行ってみれば当たり前のことなのだが、日本にいる限りはあまり体験することのできないことだったかもしれない。

海を超え陸を超えればアラブ・イスラムという別の世界がある。

この感覚を肌で体験することができただけでも十分価値のある旅行だった。

 

・近い国を遠い国に

先程も言ったように、アラブ人に悪い人はほとんどいなかった。

皆強い信仰があり、生きることに対して日本人以上に真摯である。

あのような平和を愛するアラブ人立ちが住む国がずっと平和であってほしいと願いたいが、

現在もシリアでは内戦が続いており、まだまだ不安定な国も多い。これらは決して日本人に無関係のことではなく、

今後も同じ過ちを繰り返さないためにも、現在の情勢を知り、真実を見極める力が必要ではないかと思う。

日本がそういう国になることができれば、中東にとって「遠い国」である日本も、より「近い国」になってゆくことだろう。

 

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もしまた機会があればゆっくり時間をとって中東の国々を回りたいと思う。