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【書評】意外とツワモノだった。話題の本、『嫌われる勇気』を読んでみて。

 

お久しぶりです。ほぼ月2更新となっています。

今日は書評です。

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-間違いなくビジネス関係では今年のベストセラー-

既に出版されて1年を迎える今年のベストセラーですが、

「クソ本だと思ったら良い本」だったという案件だったので、ここにまとめたいと思います。

 

タイトルにもあるように、読んだ本はこちらです。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 去年の12月に発売され、既に50万部以上売れているという今年のベストセラー。

今年の前半はマレーシアにいたのですが、現地の紀伊國屋でも平積みにされていました。

あれだけ売れたのに、日経トレンディのヒット商品には「アドラー心理学」は載っていませんでしたね。

 

特に理由がない行動基準なのですが、基本的に売れてる本は無意識に買うことを私は避けています。

「ベストセラー=良い本」ではありません。

ただそれでも、ベストセラーはその時々の社会や人々のニーズを反映しているので、たまに読みます。

今回これを読んだのは私が使っている電子書籍デバイスであるSony ReaderReader Storeで半額で売り出されていたのが購入したきっかけです。

これだけ売れているアドラー心理学とは何者なのか、、探ってみたいと思い電子書籍で読み進めました。

 

-これまでにない強烈な考え方?-

私はこの本を店頭や街で見た時、「どうせよくある自己啓発本だろ」と思っていました。

しかし、読了してその感想は吹き飛びました。

はじめて出会ったアドラー心理学は恐ろしいほどに新鮮な視点を私に与えてくれたのです。

・すべての悩みは対人関係

というのを基本的なアドラー心理学の前提として

・「承認欲求」を捨てる

・「他者」は仲間であり、競争ではなく貢献することが重要

 

etc....

のようなもろもろの考え方や、一定のルールを論理的に示してくれています。

 

-心理学というより自由論?-

内容のまとめはググってもらたり、読んでもらったりすればわかると思うので割愛しますが、

読んでいて、心理学というより哲学的で、人間がいかに自由に生きるか、自分のために生きるか、ということを説いた心理学だなと感じました。

自由であり、自分のために生きることとは、人間関係を無視した生き方に感じるかもしれませんが、

アドラーはその答えを「他社への貢献」に導きます。

いかに他社に貢献するかが、幸せに生きる秘訣であると。

しかしあくまでも、他社への貢献は「他社に承認してもらう」ためではない。

後者のために生きた途端に人は自由でなくなる。

これらの点にはかなり納得のいくものがあり、自分の中では新鮮でした。

「自分はもっと自由に生きたいんだ!」って思う人は、読んでみることをおすすめします。

 

-読んで変わったこと-

この本を読んで自分の中で得たことは2つあります。

 

1.人の相談に乗りやすくなった。

個人的に自分自身の生き方が劇的に変わった!!というのはあまりありません。

自分では意識していた考え方をかなり立体的に言語化してくれた感動のほうが大きかったです。

しかし、そのおかげで、悩んでいる人の相談に応じやすくなりました。

何故なら人の悩みってるきるめると本当に「対人関係の悩み」だからです。

アドラーフレームワークを使えば、友人の悩みをかなり分解してあげることができます。

 

2.日本人の皆さん対人関係に疲れすぎ(^_^;)

ベストセラーはその時時の社会を表すと述べましたが、

この本がこれだけ売れているのを見ると、日本人は日々承認欲求に生き、

対人関係に苦しんでいるんだなー。。ということがわかりました。

これからは「親のために生きる」→「親に貢献する」

「上司に褒められるように行動する」→「上司や顧客に貢献する」

というような考え方シフトしていけばいいなと思います。

 

ということで『嫌われる勇気』というか「アドラー心理学

なかなかのツワモノです。是非原典にあたってみたいですね。